県外移設は「個人の発言」と強調
ところが、鳩山首相は、自身の発言を「ぶれ」とか「ウソ」とかだとは感じていない様子だ。5月4日夕方には、
「(県外移設は)『党としては』という発言ではなくて、私自身の『代表としての』発言。その自分の発言の重みは感じている」
と、「個人の発言」であることを強調。確かに民主党のマニフェストには
「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」
としか書かれていないものの、前出の09年9月24日の発言をとってみても、県外移設について「基本的な私たちの考え方」と述べており、少なくとも鳩山首相の個人の考えにとどまらないことは明らかだ。その意味でも牽強付会、一種のウソともいえる。
5月6日には、記者から
「国民からすべての発言が場当たりに聞こえるんですが?」
と指摘されても、首相は
「場当たりな発言は一切しておりません。公約というのは(民主)党の公約。『最低でも県外』と言ったのは、自分自身の発言」
と、同様の主張を展開するにとどまっている。
5月末までに、政府案決定ができる可能性は、はたしてあるのだろうか。