0→100キロ加速が3.7秒
もちろん、航続距離を稼ぐだけなら、高価なリチウムイオン電池をたくさん積めば解決できる。1800万円ものプライスでEVを販売できるなら、日本のメーカーにも実現は可能だろう。
しかし、リチウムイオン電池を多く積めば積むほど、EVは重くなり、運動性能や燃費が落ちる悪循環に陥る。テスラ・ロードスターがすごいのは、モーターの最高回転数が毎分1万4000回転と高性能バイクかF1のような高回転を実現し、最大トルクが40.8kg-m(キログラムメートル)と強力で、0→100キロ加速が3.7秒とされていることだ。この加速性能は、まさにポルシェ、フェラーリ級だ。このスペックを見ただけで、クルマ好きは心躍り、ステアリングを握りたくなるに違いない。
テスラ・モーターズは日本のパナソニックとEV用の次世代リチウムイオン電池を開発すると2010年1月に発表している。テスラが2011年に発売するセダンタイプの新型EVには、パナソニックがリチウムイオン電池を供給するとみられている。日本ではトヨタやホンダのハイブリッドカーが人気だが、高性能スポーツEVの上陸は日本のユーザーを目覚めさせ、日本でのハイブリッド対EVのバトルが一気に燃えあがる可能性もある。