地元への還元が少ないと敬遠
さらに、基本計画が決定した際は、QIPについて
「『地元業者が受注する可能性は低く、地元への還元が少ない』(地元経済人)などの声があった」(02年7月29日、読売新聞)
との指摘もあった。つまり、「地元ゼネコンを潤さない案が敬遠された」というわけで、仮に「辺野古」を受け入れるとしても、自治体側も本音ベースでは消極的だ。
基本合意から8年近く経って「蒸し返された」形のQIP工法だが、02年時点で指摘された問題点を解決する方法は見えないままだ。さらに、QIPでも、海面に日陰が出来る分、サンゴに対する影響が出るのは確実で、やはり地元の反発も予想される。
さらに、連立の一角を占める社民党の福島瑞穂党首も「沖縄の人が納得しない」と強く反発している。鳩山首相は5月4日には沖縄を訪問し、政府案への理解を求める予定だが、地元の納得を得るのは難しい状況だ。