日本たばこ産業(JT)が2010年10月1日からたばこ1箱当たりの小売り価格を110円~140円値上げすると発表した。「セブンスター」は現行の300円から440円になる。これによって国内のたばこの消費は25%以上減少する、とJTは予想している。
値上げを申請したのは、全105銘柄のうち103銘柄。2010月1日からタバコの小売価格は行「マイルドセブン」などの33銘柄が410円、「セブンスター」など14銘柄が440円。「ピアニッシモ」など18銘柄が440円になる。この10年で値上げは3回行っているが、今回の値上げ幅は最大になる。
JTは現状の25%以上タバコの需要が減ると試算
JT広報によれば、政府が課した増税以上の値上げになったのは、原材料費のコスト増加と、販売数量が毎年4~5%落ちてきているため、この幅の値上げがなければ経営を維持できないと説明する。木村宏社長はかねてから少子高齢化や喫煙規制の強化などにより年々喫煙者が減少、1箱400円台になった場合、
「大幅なたばこ需要の減退が避けられない」
と話してきた。
23日に発表した09年度のたばこ販売数量は前年度比4・9%減の2339億本で、11年連続で前年実績を下回った。ピークだった96年度の3483億本からは3割も減少。JT広報は値上げによって25%を超える減少になるのではないか、と予想している。
「いっそ1000円なら考えるけど」
この値上げ発表に愛煙家から悲鳴が上がっている。ブログや掲示板を検索すると、「まるで喫煙をやめろと言われているようだ」「やめるいい理由が出来」といった書き込みが出ている。ではやめるのかといえば東京都の30代の男性サラリーマンは、
「値上げになってもやめる気もともとない。1000円だったら考えるけど」
同じく50代の男性は、
「前からやめたいと思っているが、420円ではやめるためのインパクトに欠ける」
中には、
「これでは蛇の生殺しみたいだね!いっそ1000円にしてくれたらやめれるのにねー」
といったヤケクソ気味の人もいた。