ゴールデンウイーク(GW)に休日返上で操業するメーカーが、2010年は増えている。半導体メーカーのほか、デジタル家電や自動車メーカーの一部だ。
リーマン・ショック後の景気悪化の影響を受けて苦戦が続いていた半導体メーカーが息を吹き返している。
ルネサスエは全国10工場中9工場フル稼働
半導体の工場はラインを停止するとコストがかかるため、24時間365日稼働が一般的だ。逆に停止するときは景気がかなり悪いといえる。
公的資金の支援を受けているエルピーダメモリは需要の急回復を背景に、このGWも広島工場を操業する。回路を焼き付けるなどの「前工程」の工場で、これにプラスチックなどでパッケージ加工する「後工程」の秋田工場も休みなく動かす。
エルピーダメモリは2009年もGW中休まなかったが、「今年は受注が増えて、かなり大変です。なかでも携帯電話向けの対応に追われている」と話す。
三菱電機と日立製作所の合弁会社のルネサステクノロジーとNECエレクトロニクスが4月1日に合併して、誕生したばかりのルネサスエレクトロニクスも、GW中は全国10か所にある「前工程」の工場のうち、9か所をフル稼働する。残りの1か所は点検のため1日だけ停止する。
ルネサスは、「昨年は需要がダウンして、フル稼働したのは4か所のみでした。それを思うと、かなり好転していると思います」と話している。