大学側「個人情報なのでお教えできない」
流出元の日大職員のファイルには、男性教授について、「懲戒免職」と書かれている。そこで、学部の担当者に聞くと、この教授が退職したことを明らかにした。しかし、その理由について聞いても、「個人情報ですので、お教えできません」とのことだった。
日大の広報課によると、たとえ懲戒免職であっても、懲戒処分は基本的に公表していないという。他大学では、早大が懲戒免職を公表しているが、日大広報課では、「私立大学ですので、その大学の就業規則によります」と釈明する。重大事件など必要性があるときにだけ、その都度公表するとしている。
今回の流出で、教員不祥事に対する日大の寛大な対応ぶりが浮き彫りになっている。
なお、情報流出については、大学の人事課職員が内規に反して内部情報を自宅に持ち帰り、ファイル共有ソフトを使おうとしてパソコンがウイルス感染したものだったことを明らかにした。1万3705人分の名簿は、OBも含む付属病院の教職員のものであることも示した。ネット上では、個人情報が出回っているが、「連絡が来ているものでは、2次被害の情報はありません」と言う。10年4月27日付で特別調査委員会を設置し、今後関係者の処分などを検討するとしている。