「やずや」が新卒採用試験に落ちた学生を対象に、YouTube上に自己PR動画をアップさせ、中身次第で合格させる「敗者復活戦」を行った。関係者だけが閲覧できる設定にしなければならないのに、学生側の誤りによって一般公開され、顔・氏名・大学名などが流出し、同社は謝罪文を発表した。
やずやは「やずやの千年ケフィア」などで知られる食品通販会社大手で、本社は福岡市。2010年2月から11年度新卒の採用選考を行っている。
「やずやへの思い」「敗者復活してみせます」
その中で、途中で落ちた学生を対象に、「再チャレンジ制度」としてYouTube上に自己PR動画を掲載させ、採用担当者が判断材料とする試みが行われた。動画は一部の指定したユーザーだけが閲覧できる状態に設定しなければいけないのだが、誤って一般公開してしまった学生がいたようだ。
YouTubeには、4月26日現在もその動画のコピーが幾つかアップされている。福岡県の大学に通う女子大生の動画で、タイトルは「やずやへの思い」。「敗者復活してみせます」とし、「矢頭社長の話、考えにとても共感しました!」「やずやが第一志望です!」と、意気込みを伝えている。
学校名や氏名が冒頭に大きく掲載され、顔もしっかりと映ってしまっている。24日未明ごろからネットで話題となり、2ちゃんねるには「これはかわいそうだろ」といった書き込みが寄せられた。また、動画が一般公開されてしまったのは女子大生のミスなのだが、「そもそもなんでyoutubeにアップせにゃならんのだろうな」とい疑問も出た。この点は、やずや志望者の中でもおかしいと思っていた人がいたようで、「みんなの就職活動日記」掲示板にも、「なぜ『直接会社に動画を送る』ではダメなのか」と書かれている。