日教組「言葉尻を捉えられた」
これに対し、日教組の広報部長は、取材に対し、次のように釈明する。
「記事では、発言を継ぎ接ぎして書かれ、言葉尻を捉えられてしまいました。インタビューの流れの中で言っており、記事ではニュアンスが違うところもあります」
当初の取材説明では、校長や主任らの管理職が学校組織をどう動かすかというテーマだったという。それが、最終的に北教組の問題などにすり替わっていたというのだ。ただ、発言については、「言っていることはそうかもしれない」としている。
ネット上の批判について、広報部長の説明はこうだ。
楽をしたいことについては、日経ビジネスが指摘しただけと反論。
「教職員は、事務仕事が増え、むしろ休みが取れないほど働き詰めです。インタビューでは、子どもたちと接する時間がないという意味で言ったわけです」
日教組は連合体なので、運営方針の違う北教組には押しつけはできないとし、公務員管理については、「管理職は、時間やお金の使い方をきちんとさせればいいわけで、教育の内容については、一緒に考えるようにしてほしいということです」と言う。また、愛国心については、「一律に日本を愛せとはどうなのかとは言いました。諸外国を知るようになるから、日本のよさが分かるということです」とした。
そのうえで、広報部長は、「委員長が悪いのではなく、記事の載せ方が悪いと思っています」と話す。日経ビジネスに抗議などはしないものの、今後はインタビューを受けないとも言う。
一方、日経ビジネスの編集部では、「今回お尋ねの日教組に関する記事に関して、弊誌の記事掲載後に、取材者である当方には取材対象者である日本教職員組合から直接、公式にご連絡を頂いたことはありません。そのような状況で、第三者である御社からの質問やコメント依頼にお答えするのは適切ではないと考えます」とコメントしている。