新聞各紙の世論調査で鳩山内閣の支持率が下げ止まらない中、政党支持率にも大変化の兆しが見え始めている。個人投資家向けを対象に行われたネット上のアンケートでは、「みんなの党」支持率が僅差で民主党を抜き、トップ。週刊誌の情勢予測では「『民・みん新政権』誕生!」との見立ても出てきた。いわば、地殻変動の兆しが起こっているとも言えそうだ。
内閣支持率と連動するように、民主党への支持も減少が続いている。例えば時事通信の世論調査では、2月には22.8%あった民主党の政党支持率が、3月には19.3%、4月には17.2%と「右肩下がり」だ。対する自民党はというと、2月14.6%、3月15.2%、4月14.2%と、「横ばい」が続いており、民主党の支持率低下に対する受け皿になりきれていない形だ。
みんなの党が民主党抜いて支持率トップの座に
その一方で、急激に支持を伸ばしているのが「みんなの党」。月を追うごとに「0.4%→1.2%→2.1%」と急上昇中だ。
ネット上の、比較的所得が高い層を対象にした調査では、この傾向がさらに顕著だ。例えば、有料読者の登録数が6万人を突破したことが記憶に新しい日経新聞電子版の読者は、鳩山政権に対して、極めて厳しい目を向けている。
サイトの有料・無料登録会員を対象に、4月19日から20日にかけて行われたアンケートでは、「あなたは鳩山内閣を支持しますか、しませんか」という問いに対して、回答者3503人のうち「支持する」という回答はわずか11.8%。「訪米した鳩山由紀夫首相への米メディアの酷評ぶりについてあなたはどう思いますか」との問いにも、84.7%が「同感だ」と回答している。
トムソン・ロイター・マーケッツが2010年4月5日から8日にかけて、ロイター・ジャパンの個人投資家向けメールマガジン登録者を対象に行った調査でも、「民主党の支持が減り、みんなの党の支持が伸びる」という流れが浮き彫りになっている。メールマガジンの登録者は35歳以上の男性が多く、平均年収は約800万円。一般的な世論調査に比べると、所得がやや高い層が回答していると言える。
回答者670人のうち、10年夏の参院選で投票したい政党として民主党を挙げた人は25.1%で、前回3月調査の29.5%から4.4ポイント減少。反面、みんなの党は28.1%から1.8ポイント増加して29.9%で、民主党を抜いて支持率トップの座に躍り出ている。3位の自民党は24.1%から17.2%に大きく支持を落としており、4位以下は共産党(4.0%)、社民党(1.6%)、国民新党(1.6%)、公明党(0.7%)が続いている。