規制が緩和されても、緊急貨物が最優先される
JETROによるとコンタクトレンズも多くがアイルランドやイギリスからの輸入で、枚数が必要になる使い捨てタイプは空路規制が長引けば影響が出そうだ。
また、品質管理が厳しい高級ブランドのバッグや小物、ジュエリー、洋服などは空輸なので、夏物に遅れが生じると見られている。
花きにも影響が出ている。東京都から委託を受け中央卸売市場を運営している大田花きは、09年1~12月に扱った花きのうち15%が輸入で、そのうち6%をヨーロッパから仕入れている。営業担当者によると、ブライダル用のブーケに好まれるアマリリス、ヒヤシンス、ライラックといった花が輸入できなくなっている。
「規制が緩和されても、医薬品、海外で亡くなった人の遺体といった緊急貨物が最優先されて、続いて旅客といった順に輸送が始まり、花は後回しになります。むしろ4月26日以降のほうが混乱は大きくなり、落ち着くには1週間以上かかると見ています」
欧州連合(EU)加盟27か国の交通担当相は4月19日、ビデオ会議で空路規制を緩和することに合意し、20日午前(日本時間同午後)から本格的に再開するとしている。一方で英航空当局は20日、再び噴火が始まったと発表していることから、空路の混乱はまだ続きそうだ。