牛丼の吉野家が急失速 名物社長復帰で背水の陣

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

単純な安さより、価格と味のバランス

   しかし、厳しいデフレの国内市場でも「餃子の王将」や「マクドナルド」「サイゼリヤ」など、低価格頼みではない独自戦略で売り上げを伸ばしているチェーンが、存在感を増しているのも事実。それぞれ単純な安さより、価格と味のバランスを重視しているようだ。

   吉野家が「筋肉質」な経営を目指すにしても、売り上げが立つ改革を強化しなければ、客離れが止まらない可能性がある。80年に吉野家が倒産したのは、味が落ちたことによる客離れが主因だったとされる。04年に米国産牛肉が輸入停止になった時は、味を守るため、あえて牛丼の販売停止に踏み切った決断が逆に評価され、危機を乗り切った。

   安部社長の唱えるコストダウンで経営は筋肉質になるかもしれないが、「味」の維持とは両立できるか、疑問視する声もある。陣頭指揮を執る安部社長が今後どのような改革を推し進めるか、ライバルチェーンは固唾を飲んで見守っている。

1 2
姉妹サイト