日本鉄鋼連盟が2010年4月19日に発表した2009年の粗鋼生産量は、前年度比905万トン、8.6%減の9645万トンとなった。2年連続の減少で、1999年度の9800万トン以来10年ぶりに1億トンを割り込んだ。
08年9月のリーマン・ショック後の世界的な景気悪化で、内外需要が低迷したのが原因。98年度の9097万トン以来の低水準となった。
一方、3月の粗鋼生産量は934万トンで、前月比89トン、10.6%増加した。前年同月比では62.8%増となり、5か月連続で前年同月を上回っている。増加率では1950年6月の68.4%以来の高水準だった。アジア向け輸出がけん引している状況が続いている。
日本鉄鋼連盟は、「09年度は生産が極端に落ち込んだうえ、回復が緩やかだった。最近は回復が急だが、2月と比べて3月がすごく伸びているというわけではない」と話している。