人力車代わりに古都めぐる  関西中小企業開発の小型EV

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   電気部品などの中小メーカーが集積し、「ものづくり」の経験豊富な地域で、大手自動車メーカーと異なる小型の電気自動車(EV)を試作する動きが活発化している。小型の2人乗りEVなどは、韓国などから日本にも輸入されているが、日本でも技術力のある中小企業のユニークな発想で、新たな乗り物が生まれる可能性が高い。

   パナソニックや三洋電機の企業城下町で、下請け中小企業が集まる大阪府守口市を中心とする地元4社が3人乗りの3輪小型EV「Meguru(めぐる)」を完成させた。2011年にも観光タクシー向けなどに受注生産を開始するという。

家庭のコンセントで約1時間充電、約40キロ走行

   パナソニック、三洋電機、シャープなど大手電機メーカーが本社を置く大阪府は、中小企業の町としても知られ、東大阪市の中小企業が人工衛星「まいど1号」を飛ばして話題になったように、独自の技術力と発想に定評がある。「Meguru」は国土交通省から3輪バイクとしての許認可を受けており、ナンバーを取得して公道を走行することが可能だ。リチウムイオン電池に一般家庭のコンセントで約1時間充電すれば、約40キロ走行できるという。最高時速も約40キロで、町中の近距離走行には問題ない。

   開発したのは、金属加工業の「淀川製作所」(大阪府守口市)はじめ、金属加工の技術を持つ「近畿刃物工業」(大阪府守口市)、小型EVの開発実績がある「京都EV開発」(京都府城陽市)、デザイン担当の「九創設計室」(兵庫県尼崎市)の4社だ。開発の中心となった淀川製作所はパナソニックや三洋電機からの受注が落ち込む中、「中小企業の町の再生」を目指し、小型EVの開発に取り組んだという。

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