厚生労働省は、子会社のバイファ社が血液製剤の試験データを改ざんしたとして、田辺三菱製薬に対して2010年4月17日から25日間の業務停止と業務改善を命じた。同省が13日に発表。親会社の責任を重く見た。
データの改ざんがあった血液製剤は、熱傷や肝硬変などで体内たんぱく質の一種であるアルブミンが不足した際に補充する医薬品で、田辺三菱製薬は07年10月に製造販売の承認を得ていた。
子会社のバイファ社も4月14日から30日間の一部業務停止を命じられた。田辺三菱製薬はすでにこの血液製剤の承認を返上し、自主回収している。
バイファ社は1996年、薬害エイズ事件で歴代社長が刑事責任を問われたミドリ十字(当時)の子会社として設立。田辺三菱製薬が事業を継承していた。