ドリップコーヒーと飲み比べても違いがわからない
米国での「テイストチャレンジ」キャンペーンでは、「90%超の人がその味の違いがわからなかった」と、シュルツCEOはいう。4月13日の発売記念イベントの会場でも「飲み比べ」が催されたが、ゲストの女優、寺島しのぶさんをはじめ、多くの人がわからなかった。
最近は景気悪化による節約志向が追い風になって、コーヒーも「ウチで飲む」傾向が高まっている。マーケティング調査の富士経済によると、2009年のスティック(プレミックス)タイプのコーヒー市場は前年比20.5%増の223億円に上るなど、急成長している。
スティックタイプのコーヒーはこれまで、味の素ゼネラルフーヅやネスレ日本、片岡物産などの食品関連メーカーや商社が販売してきた。かつては、お中元やお歳暮などの贈答品にも多く使われていたが、最近は味にうるさい「コーヒー好き」が増えて、「おいしさ」が重視されるようになった。お湯に溶けて簡単に淹れられるとあって、いつでもどこでも手軽に、ドリップで淹れたようなコーヒーを味わいたいという、愛好家などに受け入れられている。
スターバックスのシュルツCEOは「コーヒー業界全体を革新するつもりだ」と語り、自信を示した。