胃がんは09年に完治、ウソを謝罪
だが4月に入っても手術が行われることはなく、10日、女性は嘘をついていたと告白した。
胃がんになっていたのは事実だが、09年には完治し、緩和ケアも必要ない状態で、「皆様には何も告げずに胃癌を装っていました」と嘘を認めた。
「末期癌を抱えている方やその家族の方、blogでコメントをくれた皆様に、嘘をついて申し訳ありません」
「一時期自分も病気を患ったにも関わらず平然と続けて悲劇ストーリーを創り、皆様の気持ちを裏切った私は申し訳ありませんとしか書けません」
と謝罪した。
しかし、ブログは炎上状態となった。「人の善意を無下にするなんて、どれだけ人に迷惑かけてるんですか。本当に最低です」「やって良いことと悪いことの区別も出来ないのか」といったコメントが600件以上書き込まれ、13日にはコメント欄が閉鎖。過去の記事も削除され、現在は謝罪文だけが閲覧できる状態になっている。
ショックだったのは支援者だ。そのうちの1人は11日のブログで、女性にも事情があったのだろうとしながらも、「彼女を信じ、共に泣き、苦しみ、悩んでくれた全ての人の気持ちを、一番やってはいけない形で裏切った事には変わりません」。
もっとも、怪しいと思っていた人も以前からいたようで、「カバコ会」中心人物のブログには、身内をがんで亡くした経験から、初めて女性と会ったときから「何か違う」と思っていたと書かれている。
ITジャーナリストの井上トシユキさんは、注目されたいがために闘病ブログや育児ブログに嘘が書かれることは時折あるとし、
「2ちゃんねるには昔から『釣り師』がいて、ネタという文化が定着していますが、ブログやツイッターなどでネットを使うようになった人はそれを知らないのですね。ネットも現実社会と同じで玉石混交。本当の情報もあれば、嘘もあります。献血の呼びかけなんかは昔からチェーンメールであった古典的な釣りですし、やはり疑ってかかる必要があるようです」
と話している。