裁判所批判の阿久根市長 「この件については答えない」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   「ブログ市長」として波紋を呼んでいる鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、今度は批判の矛先を裁判官に向けている。市役所内のビラをはがしたとして元係長の男性が受けた懲戒免職処分を違法だとして提訴した裁判などをめぐり、竹原市長が司法判断の場面では「6連敗」していることが影響しているものとみられるが、その真意については「答えない」と口をつぐんでいる。

   一連の問題は、竹原市長が2009年4月16日、市職員の給与の高さを訴える紙を市役所内に貼りだしたのが発端だ。

裁判は1年で「6連敗」

ブログには裁判官批判の図が掲載された
ブログには裁判官批判の図が掲載された

   市長が市議会の2度目の不信任案可決で失職した翌日にあたる4月16日に、元係長が張り紙をはがしたのだが、市長は09年5月に再選。市長は、張り紙をはがしたことを「命令違反」として元係長を09年7月31日付けで懲戒免職に処分にした。

   一連の問題をめぐっては、鹿児島地裁が09年10月21日、元係長の懲戒免職処分に対して効力停止を決定。市側は決定を不服として即時抗告したが、12月4日には、福岡高裁宮崎支部がこれを棄却している。さらに、翌10年3月3日には、鹿児島地裁が元係長に対して給与を支払うように命じ、4月9日には、同地裁が懲戒免職処分は違法と判断。処分を取り消した。これだけで「4敗」だ。これ以外にも、市役所内にあった市職員労働組合(市職労)事務所の使用許可を取り消した件について、鹿児島地裁が処分の執行停止を決定したり、処分は違法だとする判決を出したりしているので、ざっと1年で「6連敗」だ。

姉妹サイト