規制してきた貸金業者の「おまとめ融資」を認める?
さらに、利用者の月々の返済負担を軽減する方策として示した「借入残高を段階的に減らしていく借り換えの促進」にも異論が続出。借り入れを1本化して返済期間を延長する「おまとめ融資」を勧める内容だが、これはそもそも改正前の貸金業規正法で規制していた貸金業者による「おまとめ融資」を行政が推奨することになる。
政策会議では、金融庁がこうした実効性の乏しい方策を、「借り手の目線に立った」といって押し通そうとしたことが与党議員の反感を強く買ったようで、なかには「6月の導入時には大混乱しそうだというのに、こんな漫画のような資料を配布して、金融庁は本当に真剣に議論したのか、と疑問に思われても仕方ない」と憤慨する議員もいたという。
これに対して、金融庁は「それほど、否定的な意見はなかったと認識しています」(信用制度参事官室)と、冷ややかに受け止めている。