東大と医学部目指す「エリート校」 幸福の科学が全寮制中高を開設

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   2009年夏の衆院総選挙では「幸福実現党」から大量の候補者を擁立したことで話題を呼んだ幸福の科学が、栃木県に全寮制の学校を開校した。カリキュラムには、「エリート色」が強く打ち出されている。

   新興宗教系の学校と言えば、創価学会では「創価中学→創価高校→東大または創価大学」というキャリアが教団内のエリートコースとして定着しており、ひとつの「成功例」だといえる。3年後の進学実績がどうなるか、注目が集まりそうだ。

高貴なる義務を果たす徳ある英才育てる

開校初年度には中学生77人と高校生119人が入学した
開校初年度には中学生77人と高校生119人が入学した

   2010年4月に開校したのは「幸福の科学学園」。教団の「総本山・那須精舎」(栃木県那須町)の隣接地に建設され、敷地面積は約10万平方メートル。09年12月に設置が認可され、4月7日に行われた入学式では、全国から中学生77人と高校生119人が入学した。

   学園の教育方針は「『徳力と学力』を兼ね備えた人材の輩出を目指す」というもので、受験指導の面では、

「東大・医学部を始めとする難関・第一志望校合格のために、万全の学習システムと、きめ細かな個別指導を行います」

と、難関校をターゲットにすることを明確に打ち出している。

   さらに、12分間ある学校の紹介ビデオには

「いじめのない楽しい学園生活を通じて、ノブレス・オブリージュ(高貴なる義務)を果たすことのできる、徳ある英才を育てます」

というくだりがあり、学園の「エリート校」という位置づけを際だたせている。

   カリキュラム面では、幸福の科学の教義が色濃く反映されている。信者でなくても入学できるものの、ウェブサイトには、

「宗教科の授業は必修となります。この他、毎日のお祈り等、原則参加の行事があります」

と断り書きがある。宗教の授業では、「教学と修行」「真実の世界観と伝道」「個人の救済とユートピア建設」といった内容を教わるのだという。

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