トヨタのハイブリッド技術 4社に広がり世界の主流に

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   トヨタ自動車がハイブリッド車(HV)の技術ライセンスをマツダに供与することで合意し、トヨタがHV技術を供与する自動車メーカーは日産自動車、米フォード・モーター、富士重工に続き4社となった。

   HVを独自に開発するには数千億円の巨額投資が必要とされ、日本メーカーで独自の乗用HVを市販しているのはトヨタとホンダだけ。HVは電気自動車(EV)に移行するまでの過渡的な技術との見方もあるが、「プリウス」に代表されるトヨタのHV技術が当面、世界の自動車市場で主流の地位を占めるのは間違いなさそうだ。

スバルは2012年の市場投入目指す

   マツダは、トヨタから受けるHV技術と、独自開発の高効率ガソリンエンジン、トランスミッションを組み合わせたマツダとして初のHVを2013年に日本で発売する方針を明らかにした。マツダは米フォードの出資比率が3分の1超から約11%に下がるなど「自立」を迫られ、HVで世界一の実績をもつトヨタにラブコールを送ったわけだ。

   ここでトヨタのHVの他メーカーへの技術供与を確認しておく必要がある。日本ではあまり知られていないが、日産は2007年から北米戦略車「アルティマ」にトヨタのHV技術を取り入れている。日産はカルロス・ゴーン社長が2000年代前半にHVの開発を一時中止したため、トヨタ、ホンダに大きく水をあけられ、EVで巻き返しを図ろうとしている。かつて日産は「ティーノ」で独自のHVを国内でも発売したが、試験的な販売にとどまった。現状ではトヨタの技術を使ったHVを国内で市販する動きはなく、再び独自開発に向かっている。

   日本国内でトヨタの技術を使ったHVが登場するとすれば、マツダよりひと足早く、スバルの富士重工だろう、富士重工の森郁夫社長は「2012年の市場投入を目指す」と明言しており、資本関係を結ぶトヨタと共同開発を進めている。スバルの主力車「レガシィ」などは縦置きの水平対向エンジンで、エンジン横置きのプリウスのHVシステムは搭載できないが、レクサスのV型縦置きエンジンのHVを実用化しており、スバルはレクサスのHVをレガシィなどに流用することになる。

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