平沼赳夫氏ら70歳前後のメンバーで立ち上げる新党のネーミングが話題になっている。
「立ち枯れ日本?」「敬老会みたい」などと政界やネット上で揶揄する声が多い。しかし、話題作りには成功したようだ。ゆるキャラ「せんとくん」のような人気になるのか――!?。
「たちあがれ寿」「始まる前から終わってる・・」
新党の名前「たちあがれ日本」が報じられると、ネット上では、ネーミングのセンスなどを揶揄する声が続出した。
平均年齢69.6歳、自らに呼びかけ?
それもそのはず、平沼赳夫元経産相(70)ら新党に名前が挙がっている5人の平均年齢は、69.6歳。このネーミングだと、日本国民に対してより、自らに対して呼びかけているようなイメージに取れるというのだ。
報道によると、ネーミングの主は、芥川賞作家でもある石原慎太郎東京都知事(77)だという。その由来については、平沼氏とともに代表格となる与謝野馨元財務相(71)は、民主党を批判しながら、「ここでひと踏ん張りして、いい社会をつくるためにわれわれは立ち上がった」と説明。結党メンバーの園田博之元自民党幹事長代理(68)は、「日本の危機を訴える党名だ」と強調している。
「たちあがれ」とひらがなにしたのは、2010年夏の参院選・比例代表で候補者を擁立するため、分かりやすい党名にしたかったからという。
ネーミングについては、ネット上ばかりでなく、政界でも格好のネタにされている。
同じ第3極になる「みんなの党」の渡辺喜美代表は、会見で記者から質問されると、「立ち枯れ日本?」と聞いて、笑いを取った。若いパワーが必要と苦言を呈し、連携も否定した。このほか、「家出老人が増加して自民党が気の毒だ」(民主党の渡部恒三元衆院副議長)、「敬老会みたい。囲碁を指して終わりみたいな」(東国原英夫宮崎県知事)といった声も上がっている。
与謝野氏秘書「反論も何もございません」
新党「たちあがれ日本」の政策面でも、批判的な声が多い。
郵政民営化を巡っては、与謝野馨、園田博之両氏が小泉政権で民営化を推進したのに対し、平沼赳夫氏らは民営化法案に反対した造反組だ。さらに、保守色の強い平沼氏に対し、与謝野氏がリベラル的立場とされるなど、イデオロギー面でも一致できるのかと、疑問点が指摘されている。
もっとも、平沼氏らは、打倒民主党で一致し、民営化でも、ゆうちょ銀行などの株式を売却しない見直し方針でまとまった、などとは報じられている。
ネーミングが話題になっていることについて、平沼氏の東京事務所秘書は、2010年4月10日の結党時に質問があれば答えると言うのみだった。党名を変えるかどうかについても、「まだ正式に発表したわけではありませんので、コメントはできません」としている。
ネット上では、ネーミングの由来について、人気アニメ「機動戦士ガンダム」を連想させるとの声が相次いでいる。それと何か関連があるかについても、「まだ何とも言えません」とのことだった。
また、与謝野氏の事務所秘書は、ネーミングについて、「反論も何もございません。いろんな思いの方がおられるので、いちいちコメントするつもりはないです。党名をどうするかなどについても、今の段階では答えられません。正式発表の時を待って下さい」と言っている。