移設は、ほぼ絶望的な状況
徳之島周辺の奄美群島の全12自治体の議会も、移設反対の決議を行ったほか、鹿児島県も、反対運動の後押しをしている。伊藤裕一郎知事は2日の定例会見で「地元の首長、議会が明確に反対している」として、
「県民の理解を得られる状況にない。地元や県議会と足並みを揃えて反対していきたい」
と、反対の姿勢を繰り返した。
現段階でも、依然として地元の理解を得るのは難しい状況だ。実際、地元紙の南日本新聞は、4月7日の社説で、
「政権の焦りから徳之島に白羽の矢が立った、との見方はうがちすぎではあるまい。地元への説明がないまま、まして意向も聞かない中で徳之島移設を強行するのは順序が逆で、ごり押しとの批判は免れない」
と切り捨てている。
鳩山首相は、基地の移設については、地元の合意なしに話を進めないことを明言している上、米国側も、地元の同意があることを協議入りの条件にしている。この調子では、徳之島への移設は、ほぼ絶望的な状況だ。