お笑いパフォーマンスで知られる大川豊興業の大川豊総裁が、岡田克也外相の記者会見にデビューし、「堅物」の異名を取る岡田氏を困らせる一幕があった。
大川総裁が出没したのは、2010年4月6日夕の会見。総裁は、米カリフォルニア州に特別の思い入れがあるらしく、「大臣はアメリカに行くと、カリフォルニア州を無視するが、それはなぜですか」と問い詰めた。これに対し、岡田外相は、困った顔をしながら、こう答えた。
「関心はありますが、タイトな日程で動きますので、具体的な案件がないと行く機会がないんです。機会があれば、西海岸に行ってみたい」
なおも、総裁が食い下がると、岡田外相は、さらにしかめっ面になり、「タイトな日程ということなんですよ」と繰り返した。
ただ、帰国するときに、東海岸ではあったが、リゾート地でもあるマイアミで1泊したことがあるという。それでも、外相らしく、「JICAの倉庫だけ見られました」と締めくくった。
大川総裁は会見後、カリフォルニア州の現地でも活躍しており、ロサンゼルス・タイムズなどに取り上げられたこともあると胸を張った。話がかみ合わないほろ苦デビューになったようだが、他省庁の会見にも出始めたという総裁は、「質問者の割り振りは、この記者会見が一番いいですね」と話していた。