リンク張ることは著作権法上は問題ない
一方で、日経は、「最近の人気エントリー from 日本経済新聞電子版」と題して、「はてなブックマーク」にバナー広告を出稿している。広告には見出しが5本掲載され、見出しをクリックすると、個別の記事にアクセスすることができるという、同社のリンクポリシーに矛盾しているともとれる作りだ。
日経新聞の経営企画室広報グループでは、J-CASTニュースの問い合わせに対して、4月7日夕方、以下のコメントを寄せた。
「日経は経済紙としてマーケットに影響を与えやすい記事を多く扱っています。個別記事へのリンクの付け方次第では、報道目的以外に記事を利用され、例えば特定株の推奨など市場に誤ったメッセージを与える懸念があります。このため一般紙よりハードルの高いリンクポリシーを掲げています。リンクポリシーについては、随時検討し、必要に応じて変更しますが、ルールを逸脱する行為で損害が発生した場合には、厳正に対処します」
なお、いわゆる「無断リンク」や、トップページ以外にリンクを張る「ディープリンク」問題をめぐる議論は「古典的」とも言えるものだが、法的に問題があるとの見方は少数派だ。例えば、著作権についての啓発活動を行っている社団法人著作権情報センターでも、ウェブサイトで
「リンクを張ることは、単に別のホームページに行けること、そしてそのホームページの中にある情報にたどり着けることを指示するに止まり、その情報をみずから複製したり送信したりするわけではないので、著作権侵害とはならないというべきでしょう」
との見解を表明しており、著作権法上は問題ないとの見方だ。