「怪文書」に沿ったかのような批判相次ぐ
業界関係者の説明が正確だとすれば、JALが言うように、資料の内容と実情とはかけ離れており、資料は「ガセネタ」のたぐいのようだ。
だが、どういう訳か、出所不明の「怪文書」の内容に沿ったかのようなJAL批判が相次いでいるのも確かだ。例えば前原誠司国交相は2月2日の会見で
「新たな値段の割引商品を発表するなど、公的資金を入れて、そしてダンピング競争に陥るということは厳に慎まなければならない」
とJALをけん制したほか、全日空(ANA)の伊東信一郎社長は、3月25日の会見で、
「度を過ぎた値引きや航空機、情報システムの更新に公的資金が使われると、公平な競争環境が担保されなくなる」
と、JAL批判を強めている。
この怪文書騒動で「漁夫の利」を得るかにも見えるのがライバル会社のANAだが、ANA広報室では「広報のレベルでは、当社でも、そのようなものは確認できておりません」と話しており、「出所不明」との立場だ。