店の棚から消えた「排卵日検査薬」 メーカーに問い合わせ殺到

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海外からの「個人輸入」が大人気

   排卵日検査薬を製造販売するミズホメディーにも09年6月から10年3月25日までに643件の問い合わせが寄せられた。また09年6月に取扱店リストをホームページに掲載したところ、ページへのアクセス数が6~7月にかけて3万件にのぼった。一方で、取扱店が減って09年6月の出荷数は従来の4分の1に激減。営業をかけているので取扱店は増えているが、それでも以前と比べたら半分程度だという。

   また、購入する際には薬剤師に申し出て、氏名、住所、電話番号などを記入しなければならなくなった。販売記録は医薬品全般に定められていて、使用後に副作用などが出た場合に連絡先がわからないと困るという理由だが、体内に取り入れる医薬品ではない排卵日検査薬にも必要なのか、と波紋を呼んでいる。

   前出のロート製薬の広報担当者は、

「デリケートな商品で、こっそり使いたいという女性の気持ちです。名前を書くことで精神的にダメージを受けるお客さまもいらっしゃるようです」

といっている。

   検査薬の業界団体、日本臨床検査薬協会(JACRI)は厚生労働省に対し、排卵日検査薬を含む医療用検査薬の一部をドラッグストアや通販でも販売できる「一般用」として認めて欲しいと要望を出している。今のところ一般用として認められているのは妊娠検査薬と尿の糖分やタンパク質を図るものだけだ。

「検査薬を使うことで病気の早期発見につながり、医療費の削減にもなることから、簡単に使えるものについては消費者が自由に買えるようにしたいと考えています」

とJACRIの担当者は話している。

   一方、大人気となっている通販サイトもあるようだ。医薬品のネット販売を主力とするケンコーコムはシンガポールに子会社を設立し、個人輸入という形式で日本への販売を09年10月に始めた。通販サイト「ケンコーコムシンガポール」では主要メーカーの排卵日検査薬が3タイプ売られていて、品切れしているものもある。

   広報担当者は、

「規制される前から人気の高い商品でしたが、規制後はもっと売れています。1人あたりの個数規制はありますが、それでも品切れが出ています」

といっている。

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