今度は機密費巡って閣内不一致 鳩山内閣に「調整機能ナシ」

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   官房機密費を巡って鳩山内閣が混乱状態だ。鳩山由紀夫首相が機密費の用途を公開する方針を示したのにも関わらず、平野博文官房長官が翌日には否定。首相と官房長官で意見が全く一致しておらず、政治アナリストも「内閣がバラバラで、調整機能がない」とあきれている。

   鳩山首相は20010年3月23日行われた衆院予算委員会で、内閣官房報償費(機密費)について、「4月から全ての支出をチェックする。適当な年月を経た後、全てを公開するよう準備にとりかかっている」と述べ、4月以降の機密費の使途を一定期間おいた後に公表する考えを表明した。

官房長官が首相発言を否定

   また、同日夜にも首相官邸で「前政権では、官房長官からどこに行くか記録にとどめていない。これは大きな問題だ」と指摘。平野官房長官には、今後機密費の支出を全て記録するよう指示を出したと話した。

   だがその翌24日午前の会見で、当の平野氏が「(機密費を)5年後、10年後にオープンにすることで、情報が本当にもらえるのか懸念する」と述べた上、「国益にプラスなのか考えなければならない。首相にも申し上げたい」とし、機密非公開に否定的な見方を示した。

   民主党は野党時代、機密費の支払いを記録する法案を提出するなど、透明化に積極的に動いていた。だが政権交代後、それまでの党の方針とは裏腹に、平野氏が一貫して消極的な姿勢を見せている。09年9月、官房長官に就いて間もないころには、機密費の存在自体を知らないとはぐらかした。10年3月10日にも、官房長官就任後、官房機密費として毎月6000万円を国庫から引き出していたことは認めたが、「国益を損なう」として使途は公開しなかった。

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