中学校長が児童ポルノ集め? ファイル名に「ロリータ」「14歳」

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   長崎市立中学校の男性校長(51)が、児童ポルノを集めていた疑いが持ち上がり、衝撃が広がっている。ファイル共有ソフトを使ってウイルス感染し、個人パソコンの中身がネット上に晒されたのだ。本人はわいせつ画像入手は認めているというが、市教委は「警察から法に触れるものはないと聞いています」としている。

「児童ポルノがあったかについては、確認できていません。校長と話をする機会がなくて…」

   問題が発覚した中学校の教頭は、取材に対し、こう弁明した。

学校ホームページ炎上状態で仮閉鎖

   この騒ぎは、校長の個人情報などが2010年3月21日に流出して広がり、翌日には、市教委が緊急の記者会見をして概要を説明した。その後、校長は体調を崩して、3連休明けの23日から休んでいるという。

   新聞各紙の報道では当初、校長が自宅パソコンに保存していた学校関係のファイル60以上が流出し、生徒ら約200人の名前、住所などの個人情報が漏れたとされた。そして、その後、流出したのはファイル名だけと修正され、さらに校長がダウンロードしたわいせつ画像も含まれていると報じられた。

   ところが、流出したファイル名を見ると、「ロリータ」「小学生」「14歳」などと児童ポルノを連想させるものが多数ある。こうしたことから、ネット上では、なぜそれを報じないのか不満が強まっている。学校ホームページにもアクセスが数万も殺到して炎上状態になり、現在は、仮閉鎖に追い込まれている。

   そこで、教頭のほかに、市教委にも取材すると、学校教育課長は、その可能性を認めた。

「中身までは確認できていませんが、ファイル名からそういうものがあったと認識しています。これらが法に触れるものか県警サイバー対策課と相談していますが、今のところ警察からは『法に触れるものはない』と聞いています」

   わいせつ画像とみられるファイルには、「個人撮影」という項目もあったが、課長は、「本人から聞き取りしたところ、子どもを撮影したものではないと確認しました」としている。ただ、聞き取り以上に調べたりはしていないという。

「セキュリティソフト」ダウンロードのため「Share」使用

   男性校長がファイル共有ソフト「Share」を使ったのは、ウイルス対策の「セキュリティソフト」をダウンロードするためだった。ネット上にアップされていたとしたら違法のものだ。2010年1月1日の改正著作権法施行で、個人でも違法ソフトと認識しながらダウンロードすると、処罰はされないものの違法になる。

   長崎市教委の学校教育課長は、実際はウイルスが仕組まれた偽ソフトだったとしたが、「ソフトをインストールして使っていないので違法ではないものの、校長がしようとしていたことはその目的だった」と認めている。

   ネット上では、こうした違法ダウンロードの試みについても報じられていないと指摘が出ている。

   学校を管理する立場でありながら、校長は、個人情報についても無神経だったらしい。市教委は生徒の情報持ち出しを禁じていたが、校長は、3年前からUSBメモリを使って持ち出し、家でも仕事をしていたという。

   さらに、自宅のパソコンを親族と共用していたため、親族の情報もネット上に流出することになった。親族が大学の実習で来た病院の情報が漏れていたのだ。ただ、この病院の総務課長は、「レポートのファイル名が流れただけで、中身は漏れていません。患者名は特定できないので、心配はなさそうです」と言う。

   いずれにせよ、もしファイルの中身が漏れていれば、生徒や患者を巻き込むところだった。

   この校長は、4月から市教委に定期異動することになっていたが、学校教育課長は、「学校の貴重なデータが流出していますので、何らかの処分をすることになると思います」と話す。校長自身は、読売新聞の22日付記事によると、「Shareでわいせつ画像などを入手していた。大変申し訳ない」と言っているという。

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