日本銀行が2010年3月23日に発表した09年10~12月期の資金循環統計(速報)によると、09年末の家計の金融資産残高は前年比2.5%増の1456兆3740億円となり、3年ぶりに増加した。四半期ベースでも9四半期ぶりに増加に転じた。
金融危機が最悪期を脱して株価が上昇したことに伴い、株式の評価額が膨らんだことが寄与した。また景気低迷でボーナスなどの収入が減ったものの、家計を遣り繰りして貯蓄に回したようだ。
家計の資産残高を項目別にみると、株式・出資金は前年比16.2%増の96兆6933億円。投資信託も同10.3%増の53兆435億円と、それぞれ大幅に増やした。現金・預金は同1.5%増の803兆5149億円で、過去最高だった。
一方、国債は4.5%減少して35兆250億円。長期金利が低水準で推移しており、個人が国債に魅力を感じなくなった。