開港1週間茨城空港の暗い未来 格安航空会社誘致も「色よい返事なし」

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   国内98番目の空港として茨城空港がオープンしてから一週間がたった。初日には大勢の見物客が詰めかけ、ハワイや台湾への記念フライトも飛ぶにぎやかさを見せたが、定期便はソウル便のわずか1本だけ。

   4月に神戸便が就航するものの、後は「単発」のチャーター便だけで、訪問者数は開港1週間で早くも減り始めた。新空港の生きる道はあるか。

格安航空目当てのローコスト空港

4月就航のスカイマーク神戸便の搭乗率が、茨城空港の今後を左右する
4月就航のスカイマーク神戸便の搭乗率が、茨城空港の今後を左右する
「世界へ拡がるネットワーク」

   2010年3月11日の開港と同時にリニューアルされた茨城空港のウェブサイトには、こんな言葉とともに、茨城からグアム、中国、韓国、フィリピンへと路線が延びていく地図が描かれている。

   だが、現実は「世界へ拡がる」とはほど遠い。これら海外への路線は韓国・ソウル便を除いてチャーター便。ハワイや上海、セブ島の便は1回のツアーだけだ。定期便は、アシアナ航空のソウル往復(週7便)と、4月から就航するスカイマークの神戸往復(同)の2便のみ。1回限りのチャーター便まで含めないと、あまりに寂しすぎるということらしい。

   茨城空港は生き残り策として、格安航空会社(LCC)の誘致を念頭に、空港の建設時からローコストの取り組みを進めてきた。普通の空港では、利用者は搭乗の際に空港ビルのゲートからボーディングブリッジを通って航空機に乗り込む。しかし茨城空港はブリッジを使わず、ターミナルから歩いて航空機まで移動し、タラップを使って乗降する。そのためブリッジ用の設備や移動用のバスの購入・維持費が必要ない。

   ターミナルビルも、国内線と国際線の出発・到着ロビーをすべて1階に集約し、係員を減らして人件費を抑えた。航空機は、けん引車を使わず自走して駐機できるようなつくりになっており、専用車両のコストをかけない。発着料も安く設定して、航空会社を多く取り込もうともくろむ。

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