市橋被告への支援金100万円突破 「適正な裁判受けさせるため」恩師が募集

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   英国人女性リンゼイさん殺害などの容疑で起訴された市橋達也被告(31)への支援金が目標の100万円を突破した。市橋被告の大学時代の恩師で、東京農業大学の本山直樹客員教授(千葉大名誉教授)が自身のブログで募集を告知してからわずか24日での目標達成だった。

   一部メディアは、市橋被告のファンが支援した、などと騒いだが、本山教授は「支援者を傷つける報道になっている」と怒りを露わにしている。

   市橋容疑者が2009年11月に逮捕され、写真が公開されると、その風貌が水嶋ヒロに似ている、ジョニー・デップのようだなどと話題になり、「ファンクラブ」が結成された。SNS「ミクシィ」にも、市橋容疑者を応援するようなコミュがいくつもできた。

振込額は1人あたり1000円から多い人は10万円

   一方、本山教授がブログで「市橋達也君の適正な裁判を支援する会」を立ち上げ、支援金の振り込みを呼び掛けたのが2010年2月20日。3月15日のブログで、3月13日までの支援金総額は1,020,688円で、当初の目標だった100万円を突破した、と報告した。振り込んでくれたのは58人。振込額は1人あたり1000円から、多い人は10万円もあった。

   本山教授と市橋被告は、千葉大の空手同好会で共に汗を流した仲だ。事件が起きると、ほとんどの千葉大関係者は口を閉じ、何も話さなかったが、本山教授だけはメディアの前で取材に応じた。逃亡していることがわかると、追い込まれ自殺することを止めようと、ブログで「すみやかに自首するように」と呼び掛けた。

「母親が生まれた自分の子供を愛するように、教師にとって自分の生徒はかわいいもの。大学を卒業しても師弟関係は不動。生徒の将来をずっと見守り、指導していくのは教師の当然の務めです。もし間違いを起こした場合、生徒は裁かれ罪を償うのは当然ですが、市橋君の場合、どんな罪を犯したのかまだ明らかになっていない。明らかにするためには『適正な裁判』が必要で、全てが明らかになった後、市橋君には相当な罪を償って欲しい」

支援する会を設立した理由を本山教授はこう語った。

   菅野泰弁護士など弁護士6人が無償で市橋被告の弁護を請け負ったことが発端。食事を取らず餓死を選ぼうとしたのを思い留まらせたのもこの弁護団だったという。市橋被告と弁護団は次第に信頼関係を築いていく。罪状が死体遺棄から強姦致死、殺人と変わった。弁護団が無償で自分の弁護を続けるのが難しいと感じた市橋被告は、「自分を見捨てないで欲しい」と涙ながらに懇願。引き続き弁護していくことが決まった。

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