全体の売上高拡大が至上課題
今後の全社的な課題としては、「カテゴリ・マネジメント」と言われる売り場全体の売上高拡大が至上課題になる。同社は昨年夏に「880円ジーンズ」を売り出し、半年間で約130万本売る大ヒットとなった。同社内には「従来はジーンズをはいたことがなかった中高年世代などが衣料品売り場に新しい客層を呼び込む効果があった」と評価する声も大きい。しかし、NB商品を販売していた前年までは平均単価が3000円以上といわれたジーンズの単価は大幅に減少。さらに、ジーンズと合うベルト、シャツといった周辺商品を組み合わせた品ぞろえが不十分だったため、販売機会を逃がし、衣料品部門の不振を跳ね返すまでには至らなかったのが実情という。
衣料品部門では09年に「880円ジーンズ」と、約1000万枚を売り切った保温性の高い肌着「ヒートファクト」が2大ヒット商品だが、商品展開に厚みがないため、「魅力のあるNB商品の活用が当面は不可欠」というのが同社商品関係者の総括だ。