「男性だけが収入源ではなくなったことが大きい」
なぜ、結婚相手には似た価値観を持つ人が断然求められるのか――。『野性の勘で恋せよ乙女!』などの著者で知られる、つぐみ恋愛相談所・橘つぐみさんは、次のように話す。
「今は女性も働いているので、男性だけが収入源ではなくなったことが大きい。そのせいで、精神的な充実がより求められているように思います。もうひとつは、親(の世代)が熟年離婚する話を見知っている影響も考えられます。価値観があわなくて喧嘩したり、離婚したりして辛い思いをするくらいならば、気が合う人を確実に選びたい、ということだと思います」
SNS「mixi」内にある婚活・恋活に関するコミュニティでも、理想の結婚相手には安定した収入があることとともに、優しさや共感を求めるという人の意見が目立つ。
結婚相談所オーネットでも同様の調査が得られた。結婚相手の条件に挙げられているのは、収入・職業よりも性格や人柄、愛情や健康、そして家事・育児への協力姿勢だ。広報担当者はこう話している。
「リーマンショック前は高収入の相手を望むという人が多かったのが、今はそれほど求められてはいません。自分の思い描く理想的な結婚生活をしたいと言います。パートナーとの理想の関係は『友だち型』といって、共同意識が強く望まれています。これは、結婚しても働き続けたい女性が多いので、相手の給与は平均的でもよい、その代わり家事などは分担して欲しい、と思っているのです」