議員の定数や報酬半減 河村市長案に民主猛反発

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   「市民税10%減税」などの政策で注目を集める名古屋市の河村たかし市長が、また議会との対立を深めている。河村市長は、議員の定数や報酬を半減し、政務調査費を廃止することを骨子とした議会改革条例案を提出したが、議会側から猛反発を受けているのだ。野党である自民・共産はもちろん、「身内」であるはずの民主党からも批判の声が多くあがっており、四面楚歌とも言える状態だ。

   河村市長が2010年3月9日夜提出した議会改革案は、(1)75ある議員定数を38に減らす(2)年間1633万円の議員報酬を817万円に減らす(3)年に600万円支払われている政務調査費を廃止する、というもの。

「本当に75人もの議員が必要なんでしょうか」

   河村市長は、議案の趣旨説明の中で、

「本当に75人もの議員が必要なんでしょうか」
「『議会はこのままでいいか』という大論争を、市民の皆さんと巻き起こしていきたいと考えた次第」

などと訴えた。これに対して、

「市長とキャラは違いますが『どえりゃーびっくりした』。半減の言い方、これはやっぱり、理由になっていない」
「そんなこと私、おくびにもきいてませんよ?」
「真摯な議論をしようじゃありませんか!」

などと議場は反対意見で騒然となった。ただし、中には、

「最近、私の後継者として、ある人を説得していました。ところが、定数や報酬が半減、政務調査費廃止の話が出た。当選の可能性が難しくなったと判断され、(後継指名した人が、立候補を)断ってきました。大変残念であります」(社民・とみた勝ぞう議員)

と発言、議場の失笑を誘う意見もあった。

   今回の議案では、与野党にかかわらず河村市長に批判的なのが特徴だ。議案では、全16選挙区のうち、議員定数削減にともなって、過半数の9選挙区を定数1または2にすることになっているが、共産党は、この点を批判。機関紙「しんぶん赤旗」では、

「少人数区化を導入すれば、首長とそれを支持する議員が同時に議会も独占し、議会のチェック機能の喪失につながる」

と、死票が増えることを批判している。

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