大手出版社がキンドル接近? 電子出版フィーバー始まる

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ライブドアが電子出版用ソフト提供へ

   一方、著者にとっては、出版社との関係が足かせになって、電子出版しにくい環境になることも予想される。

   そこで、出版しやすい環境作りをしようという動きも出てきた。

   IT企業のライブドアは、取材に対し、電子出版用ソフトとなるプラットフォームを開発しており、近くユーザーに提供することを明らかにした。その提供先第1弾が、著名なブロガーで経済学者の池田信夫さんが2010年3月1日に設立した電子書籍会社「アゴラブックス」になる見込みだ。

   ライブドア・メディア事業部の田端信太郎事業部長は、「影響力のあるブロガーの方々にも、ぜひ電子出版してほしいと考えています」と話す。キンドルや、米アップル社が3月下旬に発売するiPadにも、ソフトが利用できるようにならないか、技術的に検討している。

   ただ、書籍は、出版社が編集作業による品質保証をしているため、「アゴラブックス」のような編集機能が必要だ。その機能をどのような形で担保するか詰めている。

   池田さんは、アゴラブックスについて、ある出版社と提携して既刊本数百冊を電子出版できるよう準備を進めていると明かす。出版事業に乗り出した動機については、こう話す。

「このままではキンドルなどで読める日本語の本がありません。日本の出版界は立ち後れており、放っておけばキンドルなどに著者を取られて壊滅的な打撃を受けます。いつまでたってもまとまらない横並びの業界を変えるには、ゲリラ的に電子出版を手がけるしかないと思いました」

   ただ、アマゾンやアップル社とは提携する予定はないという。事業概要については、3月25日に発表し、4月から電子書籍の刊行を始める予定だ。

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