いくつか実例あるも、ブームとは言えない?
実際は、どれだけ「ネット飲み会」が行われているのか。ネット上で、探ってみると、いくつか実例らしきものが出てきた。
ブログでは、「旅人の在宅日記」の2010年1月31日付日記が、タイの首都バンコクに行く友人のために、静岡と大阪の友人と3時間ほど「ネット飲み会」をしたとつづっている。飲み会には、パソコンの掲示板を利用したという。また、東京在住の兼業主婦は、ブログ「ねこまくらん」の1月30日付日記で、夫が無料で通話できる「スカイプ」を使って、千葉などの学生時代の友人2人とネット飲み会をしていたと打ち明けている。ときどきネットマージャンもやっているそうだ。
スカイプ利用はほかにもあり、前出の神戸のケースもそうかもしれない。ネット飲み会をPRするサントリーのCMを見たのがきっかけというのも、いくつかあった。ただ、ブームかどうかは分からなかった。
そこで、若者にネット飲み会について聞いてみた。早大の4年生男子は、「自分はやりませんが、ツイッターで最近聞きますね。『ツイ飲み』と言って、つぶやきながらお酒を飲むものです。出かけるのが面倒だし、お金を使いたくないのでは。友人2人がやっていますよ」と言う。この学生は、ツイッターでハッシュタグ「#」を使って「#twinomi」でつぶやくとツイ飲みに参加できることも教えてくれた。
また、青山学院大の2年生女子は、「サークルの友人が、スカイプでおしゃべりしていますよ。居酒屋では高いから、家で飲んでいるのかもしれませんね」と明かす。ただ、早大、青学の学生も、ネット飲み会がブームだとは聞かないという。
ちなみに、サントリーのサイトには、2月末で約7万人が登録しているといい、広報部では「ブームかどうかは言えませんが、若い世代を中心にネット飲み会は確実に増えてきていると思います」としている。同社発表の調査では、20代の約6割がネットをしながら飲んでいたといい、寂しさから人とのつながりを求めるニーズに応えたという。なお、サイトは3月15日で終了し、ツイッター人気を利用して、同9日からは「ほろった~」を始める予定だ。