朝鮮学校生徒との面会に意欲示す
「総理には、ぜひ、この言葉(編注: 無償化対象を示唆した発言)を聞いた2000人あまりの在日の朝鮮学校に通う高校生たちの気持ちを思っていただきたいと思う。総理が、これから先、この子たちが、日本と朝鮮半島、あるいは、世界との本当の友愛を担う何よりの人材であると思うのであれば、まず、そうした発言の前に、そうした高校生と会ってみてくださらないか」
これに対して、鳩山首相は
「私も、ぜひお目にかからせていただければと思っている。私が、様々発言を申し上げたこと、必ずしも真意が伝わっていないかも知れない。その子たちのことを当然、思わないわけではない」
と面会に意欲を示し、肝心の対象除外についてもこんな発言をした。
「これから、予算委員会でも議論していただいて、最終的に、省令として文科省を中心となって決めていただければと思っているところ。その前に、あるいはそのような状況の中で、子どもたちにお会いすることは、私としても、多いに結構だと思っている」
すっかり発言がトーンダウンし、社民党の方向にまたまた「ぶれた」とも言われかねない。10分あった質問の持ち時間の全てを朝鮮学校の問題に費やした阿部氏は
「鳩山総理らしい答弁で、安堵いたしました」
と、満足げだった。
鳩山首相の発言をめぐっては、これまでにも縄県の米軍普天間基地の移設問題や、いわゆる「政治とカネ」をめぐる問題、さらには民主党の目玉政策でもある「子ども手当」の満額支給についての方針でも「ブレ」が指摘されており、政権内で混乱が起こることも多い。