「記者クラブのせいで新しいメディアが生まれない」
ニューヨークタイムズ東京支局の記者を務めた経験がある上杉さんも
「アメリカの新聞は(政党支持などの)自らの主張を明らかにしたうえで記事を書いているが、日本の新聞は客観報道や公正中立を装って書くので良くない」
と批判した。長年にわたって記者クラブ問題に取り組んできた神保さんは、記者クラブ制度の閉鎖性が新しいメディアの新規参入を阻んでいると指摘。
「記者クラブ問題のせいで、日本では50年間もCNNのような新しいメディアが生まれていない。新たに参入しようとしても記者会見ひとつ出られないとしたら、資本も集まらないし、わざわざ苦労してやろうとする人も出てこない。そういう参入障壁が、日本のジャーナリズムを弱体化させている」
と語り、政権交代で進んだ「記者会見オープン化」の流れを逃してはいけないと強調した。司会の津田さんも
「今日の議論を聞いていて、記者クラブは積極的につぶしたほうがいいのではないかと思った」
と同調。河野議員に、
「自民党が『記者クラブをぶっつぶす』と公約に掲げてやれば、相当支持も出てくるのではないか」
とけしかけると、河野議員は
「河野総裁なら一気になくなっていたのに。惜しいことしたな……」
と苦笑していた。