市民記者メディア「JANJAN」 広告落ち込み3月末で休刊 

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   市民記者メディア「JANJAN」が2010年3月末で休刊するこが明らかになった。市民メディアとして7年の歴史を持つ「老舗」だったが、広告収入が落ち込み、休刊せざるを得ない状況になったという。09年4月にオーマイライフ(旧オーマイニュース)が閉鎖、ツカサネット新聞も11月に休止するなど、市民記者によるメディアは厳しい状況が続いている。

   日本インターネット新聞社は2010年3月1日、同社が運営する「JANJAN」などのサイトを3月31日に「暫時休刊」すると発表した。メインコンテンツである、市民記者が書く「JANJANニュース」については、30日に記事投稿の受け付け終了。31日に更新も終了するが、閲覧は4月1日以降もできるという。

会社を支えるだけ収入の目処が立たなくなった

トップページに「休刊のお知らせ」が
トップページに「休刊のお知らせ」が

   「JANJAN」は「市民の市民による市民のためのメディア」をキーワードにしたニュースサイト。一般から募った市民記者が記事を書いているのが特徴で、03年2月に創刊した。市民メディアとしてはかなりの「老舗」だ。政治関係に強く、20万人の政治家情報を登録した国内有数の政治家データベース「ザ・選挙」も併設している。

   発表文で休刊の理由の1つとして挙げられているのが、急激な広告収入の落ち込み。会社を支えるだけ収入の目処が立たなくなった、としている。広告主を探しており、見通しがつくまで休業すべきと判断したという。

   また、03年に創業したJANJANのサイトシステムは、ブログやツイッターなどの普及した現在では時代遅れになり、新しい技術を取り入れたシステムに更新するため、この際、一休みして構想を練る時間をとることにした、という。

   JANJANの当初の目的は、一方通行型の既存マスコミに刺激を与えることだった。しかし最近は、マスコミにも市民の投稿やブログとの連携を重視する動きが出てきた。また、既存マスコミに属さない報道関係者が主張してきた中央省庁の記者クラブ開放も、政権交代後少しずつ進んでおり、「こうした点からみて、弊社の所期の目的はひとまずは達成されたと得心しております」としている。

登録している市民記者は約8000人

   今回の「暫時休刊」について、日本インターネット新聞社代表の竹内謙氏は、

「PVは伸びていたのですが、この1~2年で広告収入が大きく落ち、休刊せざるを得ない状況となりました」

と話す。竹内氏によると、09年度の月間平均PVは約2000万。現在登録している市民記者は約8000人、創刊以来7年間で掲載した記事は5万本にもなる。

「これだけの量です。廃刊というのはもったいないですし、これまで協力していただいた方のためにも続けたいと思っています。ただ、何年も前にできたサイトですので、ビジネスモデルや、サイトのシステム含め、考え直す時期です。4月1日からお休みを頂きますが、仕切り直しです。なるべく早く復刊したいと思っています」

と話している。

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