高級品売れ、ホテル・外食上向く 経済指標に「景気回復」傾向

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「消費者が景気回復と感じられるまであと一歩」

   とはいえ、経済指標の持ち直しに比べて、生活実感としては「回復」をなかなか感じられない。賃金カットや雇用情勢の悪化、デフレによる物価下落、企業業績の悪化といった「負の連鎖」が横たわるからだ。一方でエコポイントなどの経済対策が景気を下支えしていて、「この流れを持続していくことで企業業績が改善し、雇用環境も回復していく」(経済産業省)ことを期待している。

   第一生命経済研究所の主席エコノミスト・嶌峰義清氏は「消費者が、景気が回復してきたと感じられる、あと一歩のところまできている」と話す。

   鉱工業生産指数をみると、いまの増勢基調は09年3月以降から続いていて、かれこれ1年間に及ぶ。ただ、生産の持ち直しは、主に在庫調整の進展によるもの。「今後は出荷がどれだけ伸びるかが、生産回復のカギを握る」(嶌峰氏)という。機械受注は設備投資の先行指数として注目されるが、これも「ようやく下げ止まった」とみている。

   エコノミストや市場関係者のあいだでは「2010年前半が正念場」とみられていた「二番底」も、1月の経済指標をみれば、そんな心配は払拭できそう。もう一段景気回復を後押しするには「デフレや円高をやわらげて、売り上げを伸ばせる環境をつくっていくこと」(嶌峰氏)と指摘する。

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