急発進・急加速は「トヨタ車が飛び抜けた数字だという訳ではない」
コメント欄には、
「多分(車両に)問題はなかった」
という、トヨタ側を擁護する声がある一方で、
「車が危ないと思ったのならば、何故売ったのか」
「車を売った相手に、議会で証言したのと同じことを言えるのか」
と、スミスさんを批判する声も目立つ。
だが、ETCSの構造面での欠陥を指摘する声もある。
前出の2月23日の公聴会では、証人として出席した南イリノイ大学のデービッド・ギルバート教授(自動車技術学)が、
「『迷走した信号(stray signal)』が、安全装置を作動させたり、車両のコンピューターシステムに痕跡を残すことなく、システムを通過してしまうというシナリオを3時間半で再現できた」
と証言。この現象が必ずしも急加速につながる訳ではないことを強調しながらも、
「他の問題が起こっても、検知されなくなっている可能性がある」
と、システムの安全面に疑問を呈している。
国内にも、この問題は飛び火しており、前原誠司国交相は、2月24日、07年から09年までの3年間でトヨタ車の急発進・急加速・暴走について38件の苦情が寄せられていたことが明らかにしている。前原氏は「トヨタ車が飛び抜けた数字だという訳ではない」としながらも、「慎重に、その中身を精査する」と、調査を進める考えを明らかにした。
前出のギルバート教授の指摘については、2月24日に監視・政府改革委員会の公聴会に出席した豊田章男社長は
「(再現)テストの方法を教えていただきたい」
と述べ、米国側と情報交換しながら調査を進める意向だ。