「妻の料理がまずい」といった書き込みがネット上には多い。中には家庭的な女性だと思って結婚したのに「騙されたような気分だ」と悩む夫もいる。程度の差はあるものの、昔から妻の料理を「まずい」と言うのはなぜなのか。
「基本的に、妻の料理は、おいしくありません。というより、まずいです」
結婚してから8年という30歳代後半の男性は、専業主婦の妻の料理が一向に上達しないことで悩んでいる。2009年6月30日に投稿サイト「発言小町」に書き込んだ。
「じゃあもうこの料理二度と作らない!」
この男性はグルメでもないし、好き嫌いもなく、何でもおいしいと思うほうだが、それでもまずく感じる。毎日、感謝しながら食べているけれど、「それでもカバーしきれないくらい、まずい日が多々ある」ともらす。
そうとは知らない妻は、夕食のたびに必ず、「おいしい?」と聞いてくる。ものすごくしょっぱかったが、妻を気遣って「おいしいけど、もう少し薄味が好きかな」とやんわりと言うと、妻は「料理本の分量通りに作ったんだから、文句があるなら本に言ってよ!」「じゃあもうこの料理二度と作らない!」とキレる。聞く耳をまったく持たないので8年間、上達しないそうだ。
別の男性は、
「結婚前は実家で料理をよく作っていると言っていたので騙されたような気分です。
はっきり言って同僚と居酒屋へ行くほうがよっぽどマシです」
という痛烈な批判を10年1月31日、Q&Aサイト「OKWave」に書き込んでいる。
巨大掲示板「2ちゃんねる」では「嫁のメシがまずい」というスレッドがたびたび立てられ、「いかにまずいか」を暴露し合うのが恒例だ。ある男性は、下処理していないタラと生の米、味噌、塩、砂糖、酢、プロテイン、ネギ、ショウガ、皮のまま丸ごとのニンニク、牛乳を鍋で沸騰させていた妻に、「料理しないでくれ…頼む!!!!」と訴えている。
Q&Aサイト「教えて!goo」には「まずい料理を作る専業主婦の妻を改善するには?」「妻を料理上手にする方法を教えて」といった質問が寄せられた。「Yahoo!知恵袋」にも「自分の妻のまずい料理に『まずい!』って言うことがそんなに悪い事なのでしょうか」と書き込まれている。