「『要望で会いたい』と来たので、対応しただけ」と反論
利益誘導とも取れる民主党幹部らの発言について、ある自民党長崎市議は、取材に対し、皮肉混じりにこんな見方を示す。
「団体に協力してもらおうというのは、わが党と同じですよ。しかし、協力してもらうのが当たり前でしたから、民主党のように脅したりはしませんでしたね。われわれには何十年もの長い歴史があって、『あうん』の呼吸でやっていましたから。民主党は、わが党のマネをしたので、強引になっちゃったんじゃないでしょうか」
民主党は、建築業界や医師会などでも、自分たちの指導通りにしないと、要求が実現しにくくなると言っていると明かす。パーティー券についても、購入しなかったリストを作って参考にしているという。
これに対し、民主党長崎県連の幹事長代理は、こう反論する。
「相手方が『要望で会いたい』と来たので、対応しただけです。単純に、権力利用とは言えませんよ。利益誘導といっても、意見交換には関係者が集まるのですから、政権与党なら自然とそうなっていくものです。これは権力の常道ですよ。自民は5、60年もやって慣れていますから、マスコミは叩こうとしません。民主が新しいから、叩くんでしょう」
知事選の敗因については、次のように言う。
「確かに、『政治とカネ』の問題が逆風になったことはあります。しかし、そればかりではありません。候補者決定から実質2か月しかなくて、新人では県民に名前が浸透するのに時間が足りませんでした。よそ者を連れてきたイメージが払拭できなかったわけです。(プロレスラーの)大仁田厚候補が9万票以上取って、票を取り込めなかったことも大きいです。衆院選などでは、無党派層の7割がうちに来ていたんですからね」