3Dに使える技術を通常型にも搭載
こうした中、パナソニックは2010年3月5日に通常型(2D)プラズマTV「VIERA V2シリーズ」を発売。新技術を用いた「フル・ブラックパネル」を搭載しているのが売りものだ。
従来のプラズマディスプレイよりも発光効率を4倍にしたことで、3D映像を表示できるほどの、きわめて優れた高画質を実現。その技術を、あえて2DプラズマTVに使った。「黒を極め、明るい場所でもはっきりと黒の違いがわかる。今回の新しいCMでも、かつてないビエラの黒を表現している」(パナソニック)という。
3D映像は臨場感や迫力を伝えたいスポーツや映画などに適しているが、「家庭用に3Dまでは求めない」といった人にも3Dに近い、リアルな映像を楽しめるようにした。同社は、「従来から大画面こそプラズマ、という事業戦略で商品展開している。この好機に新商品を投入する意義は大きい」と意欲的だ。2DプラズマTVが「高画質」にこだわるユーザーを射止められるか、注目される。
一方、パナソニックは「フル・ブラックパネル」を搭載した家庭用3DプラズマTV「3D VIERA」を4月に投入する予定。家庭用3Dにはすでに韓国のサムスンやLG電子も参入を表明している。