「多少の事前告知期間や猶予期間はあって然るべき」
この問題は、2010年2月18日から19日(米国時間)にかけて、 IT専門ブログの「テッククランチ」(TechCrunch)や米ウォール・ストリート・ジャーナル紙でも相次いで報じられている。両メディアでは、この背景について、学校向けの売り込みが期待されているタブレットPC「アイパッド」(iPad)リリースを直前に控えていることと関係があるとの見方をする一方、アップルは両メディアに対して
「アプリに不適切なコンテンツが含まれていることが分かった場合、アプリを削除した上で、開発者に対して、アップルが配信するために必要な変更を行うように依頼している」
とコメント。具体的に「どんな内容だったら駄目なのか」といった基準には触れていない。
国内でも「セクシー系」のアプリが削除にあったケースが複数確認されており、関係者からは批判の声があがっている。
例えば都内でアイフォーンのアプリを開発している会社の社長は、
「アップルの審査基準は元々フェアだとは思われていませんが、それにしても、今回は影響が大きすぎます、これまで許容されていた基準をもとにビジネスを始めたプレーヤーが、『やっぱり(その基準は)ナシです』と言われる。非常に理不尽です。アダルト系のアプリでは、2000万円ぐらい売り上げていた会社もありますが、これがゼロになってしまうんです。プラットフォームを運営する会社として、これはあり得ないでしょう。せめて、多少の事前告知期間や(アプリを修正するための)猶予期間はあって然るべきだったのではないでしょうか。これでは、まるで風俗の一斉摘発みたいです」
と憤っている。