銀行融資の返済が滞った企業の割合を示すデフォルト(債務不履行)率が、2009年11月時点で前月比0.02%減の3.04%となり、リーマン・ショックの起こった08年9月以前の水準まで改善してきた。メガバンクや地方銀行など約60の金融機関の融資データをもとに、デフォルト率を毎月算出している日本リスク・データバンク(RDB)が明らかにした。
デフォルト率全体の趨勢は09年3月の3.38%をピークに改善に向かっている。ただ、業種間にバラツキがあり、「製造業はまだピークをつけていない状況にある」(RDBの尾藤剛氏)。改善を引っ張っているのは、「内需型企業」という。
また、金融危機などの影響で、市場の急激な悪化に苦しんでいる不動産業も改善の兆しがみられるようになってきた。
なお、RDBのデフォルト率は銀行の融資先のうち、資金の返済が3か月以上の延滞や銀行が「破綻懸念先」などに認定した企業の割合。