結婚後も働く女性が増えて、昔ほど夫の稼ぎを充てにしなくなったと言われている。それでも、彼氏の「経済力」が気になる女性は多い。20~30歳代独身女性の3人に1人が住んでいる場所で経済力を判断したことがあり、4人に1人が場所によってポイントアップになると見ている―こんな結果が出た。
不動産総合情報サービスのアットホームは20~30歳 代の恋人がいる独身男女600 人(男300人、女300人)に「恋人と住まいの関係」を調査した。
住んでいる場所で相手のポイントがアップ?
「住んでいる場所で相手の経済力を推測したことがありますか?」に対し、「ある」と答えた男性は27.3%。女性は32.7%でおよそ3人に1人が該当した。さらに「住んでいる場所で相手のポイントがアップしたことがありますか?」という質問に対し、女性の25.7%が「はい」と答え、男性は17.0%にとどまった。調査は2010 年1月19~21日に行った。
ポイントの高い場所がどこかは聞いていないが、アットホームの広報担当者は「経済力でポイントが高いというと高級住宅地でしょう。東京なら田園調布や自由が丘あたりではないか」と話している。東京・恵比寿、目黒、六本木、麻布といった若者に人気の場所もポイントが高そうだ。
業界最大級の会員数を誇る結婚相談所「オーネット」の広報担当者は、
「経済力のある女性が増えていますが、結婚を意識する20~30歳代にとって男性の収入はやっぱり気になるようです。初対面の男性にいきなり収入を聞くことはできませんが、会社や住んでいる場所を聞いて、そこから推測することはできます。そういった意味で、住所は経済力を探るための重要なキーワードとなっています」
と話している。
かっこいいマンションに住む「見栄っ張り」に注意
2月15日に発売した『「婚・産・職」女の決めどき ~結婚・出産・仕事をいつ、どうする!?』(大和書房)の著者でマーケティングライターの牛窪恵さんは、20~30歳代女性の結婚、出産、仕事観について踏み込んだ取材をしている。
「合コンで男性に住んでいる場所を聞き、どのくらい稼いでいるのかを探る女性は結構いますよ。なかには(稼ぎを探る行為が)いやらしいことじゃないかと気にする方もいますが、不景気で安定した生活を送るのが厳しい今、相手の経済力を見るのは何も悪いことではないですよ」
ただし、男性の住まいが持ち家ではなく賃貸の場合には、陥りがちなトラップがあるそうだ。
まず、恵比寿や目黒といった女性に人気の場所に住んでいるからと言って、必ずしも高級マンションとは限らない。月額家賃5~6万円の古いアパートもあるからだ。また豪華なマンションだったとしても、手放しで喜べない。
牛窪さんは、
「女性にモテたいがために、湾岸付近や東京タワーが見えるかっこいいマンションに住んでいる『見栄っ張り』の男性もいます。既に女性を何人も連れ込んでいる可能性がありますし、見栄を張るのにお金を使う男性には浪費家が多いです。付き合うだけならいいですが、結婚した場合、必ずしもハッピーになれるとは言えません」
と警告している。