コラボによって顧客層をお互いに補強し、新たな顧客も開拓
今回のコラボについて、アディダス・ジャパン・スポーツパフォーマンス事業本部長のデイブ・トーマス氏は、「今回、他に先がけて新製品の開発に成功した。スポーツドリンクはアスリートをサポートするうえで欠かせないし、人気ブランドと組めたことは素晴らしいこと。アディダスはアパレルやフットウェアで外側から、アクエリアスはスポーツ飲料で体に不可欠な水分補給で内側から、一緒にスポーツする人を応援していきたい。」と話した。
また、日本コカ・コーラのバルガーニア・サンティアゴ副社長も「今回のグローバルなパートナーシップを誇りに思う。長年にわたってスポーツ後の疲労回復を体の中からサポートすることに注目してきたことが実を結んだ。今後もお互いの強みを生かして、スポーツ愛好家やアスリートに向けた、真の革新を続けていきたい」と述べた。
企業のコラボレーションが増えている背景には、広告宣伝や調査・研究などで相乗効果が見込めることがある。広告宣伝費が抑えられる半面、話題性が高いのでPR効果は大きい。さらに、マーケティング面では、弱点になっている顧客層をお互いに補強したり、新たな顧客を開拓できるメリットも見込める。
ファーストリテイリング傘下のユニクロが2003年から展開している企業のロゴ入りTシャツは、ユニクロのTシャツを着た若者が町を歩くだけで、ロゴマークを提供した企業にとっては宣伝の場になる。
ユニクロが、企業に呼びかけて実現しているケースが多く、提携先は毎年異なるが、2009年は日産自動車やフォルクスワーゲン、パイロット万年筆、ティッシュペーパーの王子ネピアなど44社と提携した。2010年は未定だが、ユニクロにとっても「定番の人気商品になっている」(ファーストリテイリング)という。
世界企業のビッグネーム同士であれば、なお効果は大きい。マクドナルドと任天堂が組んで、マックの店内で「ニンテンドーDS」を使って独自のコンテンツを楽しめるサービスがあるほか、マクドナルドはコカ・コーラともワールドワイドで「パートナーシップ」を結んでいる。