4月には唐津市に早稲田佐賀中高が開校予定
北部九州の私立学校では、ここ15年ほどで受験生の争奪競争が激化している。東福岡高校(福岡市博多区)や福岡大学附属大濠高校(同中央区)が相次いで中学校を開校したほか、県内でも名門とされてきた久留米大学附設高校(久留米市)は05年に共学化に踏み切った。10年4月には佐賀県唐津市に早稲田佐賀中学校・高校が開校予定で、同校では、卒業生の50%が推薦枠で早稲田大学に入学できることになっている。
学校側は生徒・保護者に対して、今回の名称変更と共学化の目的を
「キリスト教の精神を基本に、国際的に役立つ人材の育成を狙う」
などと説明している様子だが、「早・慶・上智」と並び称される上位ランクの私立大のブランドイメージで、受験者数の増加を図る狙いもあるものとみられる。
上智大学は2011年4月に、看護系の聖母大学(東京都新宿区)を合併することになっており、「今回の名称変更が『拡大路線』の端緒なのでは」との憶測を呼ぶ可能性もある。同大学を運営する上智学院の総務局企画広報グループでは
「現時点では、大学としてお答えすることはありません」
と、ノーコメントの立場だ。