催眠療法、オゾン療法… 鳩山「統合医療」は科学的?

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「いかがわしいものから差別化できる」

   鳩山由紀夫首相自身が、超常現象に興味を持っていると伝えられていることも、不信感を増幅させているようだ。スピリチュアル系の月刊誌やサイトに、度々登場しており、1日20分瞑想したり、お風呂で神を讃えるマントラを唱えたりすることもあると告白している。幸夫人の影響で、目に見えない世界を信じるようになったという。

   そんな鳩山首相が提唱する統合医療で、科学的根拠のある保険・資格制度を作れるのか。

   金沢大大学院の鈴木信孝特任教授(補完・代替医療学)は、鳩山首相の興味は別にして、統合医療の導入そのものは評価できるとする。

「伝統医学や民間療法について、これまで十分な規制などがなかったので、何が本当なのか分からなかった患者が多いと思います。統合医療では、科学的根拠があるものといかがわしいものを差別化することで、その心配をなくすことができます。医療機関が安全性などを確かめれば、健康被害を与えるものや宣伝だけのものが白日の下に晒され、淘汰されていくことが期待できます」

   代替医療に頼る患者は、日本では多く、65%が自費で利用しているという。これは、15兆円にも上る市場規模になる。

   先行しているアメリカでは、350億円もの国家予算がついている。日本でこれまで導入が進まなかった理由について、鈴木教授は、国家資格もなく、大学で教えられていないため、なおざりになってきたことが大きいとみている。

   導入する場合、今後取り組むべきことについて、鈴木教授はこう指摘する。

「医療現場では、今の科学で十分解き明かしたうえで、応用することが大事です。保険適用するなら、治療や薬よりもむしろ、どんな食品が糖尿病を治すのに効くのかなどをアドバイスする指導料に対してだと思います」
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